狭い部屋はどうしても家具や生活用品を置くスペースが限られるため、片付かないまま日常生活を送ってしまいがちです。しかし、ちょっとした工夫を取り入れるだけで、収納力を高めながらおしゃれに見せられます。
ポイントは、部屋の広さに合った収納アイテムを選ぶだけでなく、日頃からものを増やしすぎない意識を持つことです。また、壁面やベッド下などのデッドスペースを有効活用し、目につきやすい部分を常に片付ける習慣を取り入れると、狭い空間でもゆとりを感じられる部屋を目指せます。
この記事では、限られたスペースをスマートに使う考え方と、収納のアイデア、および収納に役立つアイテムを紹介します。
狭い部屋をおしゃれに広く見せるための考え方
スペースが限られている狭い部屋では、無計画に家具や小物を置くと、散らかって見えてしまいます。部屋を広く見せるには限られたスペースを有効活用できるよう、いくつかの工夫が必要です。
ここでは、狭い部屋をおしゃれに広く見せるための考え方を紹介します。
1-1. デッドスペースを減らす
デッドスペースとは、家の中で有効活用できていない空間や隙間のことを指します。たとえば、キッチンシンクの下や洗濯機の横、押入れの上部、食器棚・下駄箱の中などがデッドスペースになりやすい場所です。有効活用できる場所を放置していたり、家の間取りや設置場所に合わないサイズの家具や収納を使っていたりすると、余分な空間・隙間が生まれます。
1-2. 多機能家具を活用する
デッドスペースとなっている場所を見つけて、新たな収納場所として上手に活用すると、物を片付けられ無駄のない空間に仕上げられるためおすすめです。
多機能家具とは複数の機能を備えており、使う場所やシーンに合わせてその形状や使用方法を変えられる家具のことです。天板を折りたたんだり引き出したりすることで伸縮できるダイニングテーブルや、背もたれを倒してベッドとして使用できるソファベッドなどが該当します。
1つの家具で複数の役割を果たせるため、部屋の設置物の数を抑えられるアイテムです。普段はコンパクトな形状で設置しておけば、部屋のスペースを広げるのに役立ちます。そのため、一人暮らしの狭い部屋はもちろん、物が増えがちな小さな子どもがいる家庭にもおすすめです。
1-3. 部屋が広く見えるレイアウトにする
部屋を広く見せるにはレイアウトも重要です。レイアウト方法によっては部屋が狭く見えるだけではなく散らかった印象となり、おしゃれな雰囲気とはかけ離れた空間になるため注意してください。
部屋をおしゃれに広く見せるには、家具やカーペットなどの設置物の色に注目しましょう。白やベージュといった明るい色は、ほかの色より膨らんで見える膨張色のため、部屋が広く見える効果が期待できます。
また、収納付きの家具を選んで物を片付ける場所を確保し、見た目をすっきりさせるのも有効です。既存の設置物と合う家具を選ぶと、部屋に統一感が出てまとまった印象となるため、デザインや色合いが似た製品をそろえるのも意識するとよいでしょう。
1-4. そもそも物を増やさない
スペースが限られている狭い部屋では、そもそも物を増やさないのも大切です。無計画に生活用品や家具を設置するとスペースが埋まり、部屋に圧迫感が生まれるため注意してください。物を増やさないためには、衝動買いをしたり、セール品などを必要以上に買いだめしたりしないのがポイントです。
また、収納アイテムを購入する際は本当に必要な製品だけを選べるよう、まずは部屋の中を整理しましょう。毎日の生活で使用する小物類やメイク用品、衣類などを用途ごとに整理して分類すると、最適な収納場所とそこに設置する収納アイテムのサイズが把握しやすくなります。
収納スペースがない狭い部屋で役立つ収納のアイデア・テクニック
収納の使い方によっては、省スペースで部屋をすっきりとさせられます。自分の部屋で実践できる収納方法を把握し、あまっている空間や隙間を有効活用しましょう。
ここでは、狭い部屋で役立つ収納のアイデアやテクニックを8つ紹介します。
2-1. 突っ張り棒でデッドスペースを有効活用する
突っ張り棒は単体で使ったりほかのアイテムと組み合わせたりと、自由度が高い使い方ができるアイテムです。そのため、さまざまなデッドスペースに活用できるメリットがあります。
たとえば、棚や押入れの上部に発生するデッドスペースには、突っ張り棒を2本使って収納を増やす方法がおすすめです。棚・押入れの奥側と手前側にそれぞれ突っ張り棒を設置してその上にトレーを置くと、引き出せる収納が完成します。引き出し式にする必要がない場合は、突っ張り棒2本の間にワイヤーカゴを引っ掛けて結束バンドで固定するだけでも、新たな収納として活用可能です。
なお、突っ張り棒は製品によって長さや取り付け方法、耐荷重が異なります。使用する際は収納するアイテムと用途に合う突っ張り棒を選んでください。
2-2. ベッドの下に収納ケースを設置する
収納ケースを用いると、ベッド下も収納場所として活用できます。ベッド下は奥行きがあるため、収納するアイテムの使用頻度によってスペースを使い分けるのが上手に収納するコツです。
たとえば、ベッド下収納の奥側には、使用頻度が低いシーズンオフアイテムを収納しましょう。使用季節が異なる衣類や寝具のほか、クリスマスなどの一定期間しか使わないような装飾品・雑貨などを収納するのもおすすめです。一年を通して使用するものや頻繁に使う小物類は、ベッド下の手前のほうにスペースを設けると収納の使い勝手がよくなります。
ベッド下は湿気が溜まりやすい点に注意してください。定期的に収納ケースを開けて換気したり、除湿剤を入れたりする工夫が必要です。
2-3. 壁面収納ですっきりした見た目にする
壁面収納とは、壁面に棚を取り付けて利用する収納のことです。床に設置する収納家具と異なり壁全体を棚として使用できるため、無駄なスペースが発生しません。製品によっては壁一面を収納棚にでき、大容量の収納力を得られる魅力があります。
壁面にまとめて収納すると、物が散らからず部屋がすっきりと見える効果も期待できます。収納家具のように部屋のスペースを埋めることがないため、デッドスペースができにくいのも利点です。テレビなどの配線を収納できるタイプであれば、ごちゃつく配線を隠せてホコリも溜まりにくくなります。
2-4. 隙間は収納グッズで埋める
小さな隙間には、コンパクトな収納グッズを活用しましょう。隙間収納に対応したグッズの中には、幅が10cm程度しかないスリムな種類も存在します。サイズは豊富に展開されているため、有効活用したい隙間の広さや収納したい物の大きさを確認の上、収納グッズを選びましょう。
キッチンのボトルや調味料類であれば、縦長のスリムなストッカーがおすすめです。トイレットペーパーや掃除道具、芳香剤などの細々とした物があるトイレは、コーナーに設置するタワー型収納をおくと1か所にまとめて整理できます。
隙間収納グッズは設置場所に合わせた素材やデザインに注目するのも大切です。特に洗面所には湿気に強いポリエチレンや、通気性のよいデザインの収納を選んでください。
2-5. 引き出しの中は仕切りや収納ボックスで整理する
引き出しは収納の定番ですが、用途を決めずに物を放り込むと何がどこにあるのか把握できず、使い勝手が悪くなってしまいます。場合によっては中に入れた物が引っかかり、引き出せなくなる可能性もあるため注意しましょう。
引き出しの中に仕切りを作ったり収納ボックスを入れたりしてスペースを分けると、整理しやすくなります。使用頻度ごとや物の種類別に大まかに分類し、細かく分けすぎずにゆとりを持って整理するのがコツです。たとえば、電化製品と工具類、薬類などで分けて仕切りや収納ボックスに入れましょう。
用途ごとにスペースを分けることでスッキリと収納でき、必要に応じてすぐに取り出せます。
2-6. シーズンオフのアイテムは圧縮袋で保管する
かさばるシーズンオフの衣類や布団などは、圧縮袋を使って保管するとスリムに収納するのに役立ちます。圧縮後はケースに入れて収納するほかに、くるくると丸めてバンドで固定すると、ちょっとした隙間に立てて保管するのも可能です。
圧縮袋はさまざまな種類があるため、収納する物に合わせた製品を選びましょう。厚みのあるニット類は、余裕を持って大きなサイズを選ぶのがコツです。コートを収納する際は、ハンガー付きの圧縮袋を使うと吊るして保管できます。
なお、衣類や布団は圧縮袋に入れる前に、しっかりと乾燥させることを意識してください。湿気が残ったまま圧縮袋に入れると、カビの発生原因となる可能性があるため注意が必要です。
2-7. 高い場所には壁掛けの棚を据え付ける
壁掛けの棚を設置すると、高い位置に収納場所を作れます。背の低い収納家具の上部や階段の途中など、壁面の空いたスペースを有効活用できるアイテムです。
壁掛けの棚は下記のような種類があります。
・平らな板を壁面に垂直に設置するオープンタイプ ・上下左右が囲われたボックスタイプ ・本や雑誌を立てかけられるマガジンラックタイプ |
壁掛けの棚はいわゆる「見せる収納」としても活躍するアイテムです。オープンタイプやボックスタイプであれば、時計や観葉植物、小物などを置いてインテリアの一部にできます。お気に入りの本や雑誌がある場合はマガジンラックタイプを使うと、表紙を見せるように飾れるためおすすめです。
2-8. オープンラックで間仕切りをする
オープンラックとは、扉や背面の板が付いていない棚のことです。圧迫感がないデザインとなっているため、間仕切りとして使用すると収納をしながら緩やかに部屋の空間を分けられます。たとえば、食事や着替えをする生活スペースと就寝スペースで分けると、狭い部屋でもメリハリがある空間になるためおすすめです。
オープンラックで間仕切りをする場合は、生活動線を遮る位置に置かないように注意しましょう。間仕切りが邪魔になると生活の快適さが失われてしまいます。来客や在宅ワークのときに限ってなど、状況に応じて間仕切りを設置したい場合は、手軽に移動させられるコンパクトなサイズのオープンラックを選ぶのも一案です。
収納のない狭い部屋を片付けて広く使うコツ
狭い部屋を広く使うには収納方法に注目するだけではなく、日頃の片付け方にも工夫が必要です。いつもの片付けにくわえて下記のような点を意識しましょう。
・目につきやすい部分をきれいに片付ける日々の生活で目につきやすい部分に文房具や本、郵便物などを置いて溜め込むと、部屋が散らかって見えます。特にテーブルの上は目立つため、ちょっとした物でも一旦置いておかず、すぐに片付けたり処分したりするのを心がけましょう。 ・物の置き場所を決める置き場所が決まっていないと、部屋のあちこちに物が散乱してしまいます。テレビのリモコンや充電器といった頻繁に使う物は手の届きやすい収納ケースに入れる、使用頻度の低い物は所定の引き出しに入れるなど、置き場所を決めておきましょう。物を買い足す際も、先に置き場所や収納場所を決めてから購入すると、物が溢れる状態を避けて部屋の散らかりを防げます。 ・出した物にくわえてもう1つ片付ける狭い部屋でもある程度スペースを確保しながら生活するには、日々少しずつ片付ける習慣を身に付けるのが大切です。使った物を片付ける際にもう1つ付けくわえて片付けて、物の散らかりを防ぎましょう。片付ける際に収納ケースの中を見回して、眠っている物はないか確認するのも一案です。長期間使用していないアイテムは、目についたときに処分を検討すると物の整理整頓につながります。 |
片付け方法を厳しく決めると継続が難しくなります。無理のない範囲で継続できる方法を日々の生活に取り入れましょう。
狭い部屋に置く収納アイテムの選び方
収納アイテムは、収納する物の大きさや量に合わせたサイズを選びましょう。必要なサイズを把握して選ばなければ、せっかく購入したのに収納に入りきらない事態になりかねません。
収納アイテムを設置する場所の広さを確認するのも大切です。高さ・横幅・奥行きを測り、設置場所に適したサイズを把握してください。廊下などの頻繁に行き来する通路に設置する場合は、人が余裕を持って歩ける広さを確保した上で収納アイテムのサイズを検討します。引き出し式や観音開きタイプは、設置場所によっては通行の邪魔になる可能性が否定できません。そのため、場所によりスライドタイプの収納アイテムを選ぶほうがよいことも覚えておきましょう。
また、収納アイテムは耐荷重も確認した上で購入してください。耐荷重を超える物を無理に収納すると、収納アイテムの破損を招きます。たとえば、収納棚に耐荷重を超える物を置いた場合、重さに耐えきれずに棚板がたわむ可能性がゼロではありません。設置物が落下したり人にぶつかって怪我の原因になったりしかねないため、購入前の耐荷重の確認が重要です。
狭い部屋におすすめの収納アイテム6選
収納アイテムはさまざまなブランドの製品を寄せ集めるよりも、同じブランドでまとめて選ぶのがおすすめです。デザインや色合いが似たアイテムをそろえやすく統一感をだせるため、部屋のおしゃれさを引き出すのに役立ちます。
そこで以下では、山崎実業の収納アイテムの中から、狭い部屋におすすめの製品を6つ紹介します。
5-1. 隠せる引き出し収納 タワー
高さ32.7cm・横幅12.5cmとコンパクトなサイズで、キッチンや洗面所などの小さな隙間に設置できる収納です。引き出し式となっており、調味料や洗剤、メイク・ヘア用品などの細々とした物を隠して収納できます。引き出し内の棚板は、用途に合わせて2.5cmピッチで高さ調節できる嬉しい設計です。
5-2. ツーウェイキッチン家電下引き出し&スライドテーブル タワー W80
引き出しとスライドテーブルが組み合わさったアイテムです。電子レンジと炊飯器を並べて置ける、横幅80cmの大きさがあります。スライドテーブルは引き出すとお料理の一時置き場として使えるため、炊飯器からご飯をよそう際の茶碗置きとしても活用可能です。高さが9cmある引き出し内は、カトラリーやラップなどの細々としたキッチン用品を収納するのに役立ちます。
ツーウェイキッチン家電下引き出し&スライドテーブル タワー W80の商品詳細はこちら
5-3. ポリエチレンシート ソファ&ベッド下収納ケース タワー 2個組
ソファ下やベッド下の空間を収納として有効活用したい場合におすすめのアイテムです。ポリエチレンシートのため汚れに強く、張りがある丈夫な素材で作られています。同製品を積み重ねてスタッキング収納したり、隙間があれば立てて収納したりするのも可能です。
ポリエチレンシート ソファ&ベッド下収納ケース タワー 2個組の商品詳細はこちら
5-4. キャスター付き長物収納スリムワゴン タワー
全体の高さ80.5cmと縦長の作りとなっているワゴンです。そのため、長物のポスターや掃除道具、ラケットなどの収納に適しています。横幅は13cmとスリムな作りのため、玄関やクローゼットに置いても邪魔になりにくいのが特徴です。キャスター付きとなっており、使用時の取り出しや掃除での移動も楽に行えます。
キャスター付き長物収納スリムワゴン タワーの商品詳細はこちら
5-5. 着物収納ボックス タワー
着物と小物をまとめて収納できる収納ボックスです。紙製で通気性がよい特徴があるほか、着脱可能な2段構造となっているため、必要に応じてボックス内でスペースを分けられます。また、着物以外の収納にも役立つアイテムです。お子様のおもちゃや、シーズンオフのアイテムの収納としても活用できます。
5-6. キャスター付きスリムワゴン タワー 4段
回転するキャスター付きのタワー型ワゴンです。ハンドルも付いているため、必要に応じて楽に移動させられます。横幅13cmのスリムな作りは、冷蔵庫や洗濯機・洗面台の横に空いた隙間を生かせるサイズです。調味料や瓶類、洗剤のほかランドリー用品まで、狭いスペースにまとめて収納して整理できます。
まとめ
狭い部屋を快適に活用するには、単純にものを詰め込むのではなく、配置バランスや収納スタイルを工夫することが要となります。たとえば多機能家具や突っ張り棒などを使えば、アイテム選び次第で思いがけないところに収納場所を確保できるのが魅力です。
また、置き場所をあらかじめ決めておき、使い終わったものはすぐに元の場所へ戻す習慣を付けると、限られたスペースでも十分に余裕を確保できます。さらに、使用頻度の低いものはできるだけコンパクトにまとめ、シーズンオフ品は圧縮袋などを活用しましょう。
山崎実業では、部屋の収納に役立つさまざまなアイテムを取り扱っています。部屋をすっきりと広く使えて、生活に調和する使いやすい収納アイテムを探している方は、ぜひ山崎実業の製品をご利用ください。